さくらうた
さくら色の世界は どこか儚く 今までに見た 一番美しい世界
一年の歳月を耐えしのんでいたさくらが いっせいにほころぶ眩しさ
匂いたかく 花ひらき 風を誘い 人を誘う
さくらの気配はあまねく満ちて 惜しげもなく 妖しい 芳香を放ち出す
コンクリートへさえも
匂い 流れて はじめて気づく さくらの咲きそめを
さくら さいた
はるのじゅもん
さくら色の霞は まぎれこみ 重なりあい 醒めて美しき霞
春気に漂う馥郁のさくらの匂いが まっしぐらにかける鮮やかさ
あでやかとも 妖しとも 耽美とも
千万の想いをこめて 人々の感受性となって 息づき 流れてゆく
ホリツォントへさえも
さくら色に咲きこぼれ 刻々染める 季節のこころを
さくら さいた
はるのじゅもん
詩篇 トウボウ
目論 ジャポニスム野外撮影(2019/03/31)